導入事例

月1,500件に及ぶ請求書の支払業務がほぼゼロに!
ストレスフリーな経理を実現し、経理DXが加速

株式会社カンエツ様小売業受領請求書数1,500件/月

first-view

日本海側を中心とする1道8県で、建設現場を快適にするためのトータルサービスを提供している株式会社カンエツ。業界全体で遅れがちと言われる経理DXにも、外部の力を巧みに活用することで積極的に取り組んでいます。そんな同社にTetraBRiDGE®︎はどんな変革をもたらしたのでしょうか。キーマンの3人に話をうかがいました。

株式会社カンエツ様
経営管理室 室長 白野健二さん(写真中央)/主任 渡辺慧二さん(左)/中島 茜さん(右)

POINT

導入前の課題
毎月届く請求書は延べ1,500件。
膨大な請求書の処理から支払まで、
ミスの許されない業務の連続が
現場の大きな負担に。
導入の効果
請求書の電子化とTetraBRiDGE®︎の
相乗効果で一気にストレスフリーに。
チームにゆとりが生まれ、
さらなるDX化へ邁進。

導入前の課題

15人がかりであたるほどの支払い業務の負担

まずは貴社の事業について教えてください。

白野さん当社は、建設現場を快適にする多種多様な製品の「販売」と「レンタル」に加え、現場の「工事施工」までを請け負う企業です。昭和53年に新潟で創業後、着々と事業範囲を拡大し、現在では日本海側を中心に北海道から福井までの1道8県に事業所を構えています。近年は、温暖化の影響もあり、建設現場の労働環境は年々過酷になっています。また、人手不足も深刻です。こうした日々変化する現場の課題を解消するためのトータルサービスを提供する。これがカンエツの事業です。

経理DXの取り組み状況はいかがでしょうか。

白野さんさまざまな外部環境変化が起こる世の中ですが、当社はその時流に柔軟に対応していこうという社風で、かつ比較的小回りのきく会社規模ということもあり、業界の中で動き出しは早い方だったと思います。建設業界にはまだ手形の文化が残っているため、これを電子決済が可能な「でんさい」に切り替えるところからスタートしました。またご存知のとおり、2024年1月にスタートした改正電子帳簿保存法によって取引データの電子保存が義務化されたこともあり、受領請求書のデジタル化にも取り組んでいました。

TetraBRiDGE®︎の導入前にはどんな課題を抱えていたのでしょう。

渡辺さん前述した「請求書のデジタル化」には取り組んでいたものの、支払業務は以前と変わらない状態でした。せっかくデジタルでいただいた請求書データを、所定のファイルに入力し直し、その金額や支払日を目視で確認するという業務フローが欠かせなかったのです。当社が月に受領する請求書は、支社グループ含めて全体で約1,500件に及びます。これは、15人のスタッフが行うような業務量になっていました。

中島さん人間が関わるほどヒューマンエラーのリスクは高まりますが、お金のやり取りにミスは許されません。これまでにもヒヤリハットのシーンは頻繁にあったほか、きちんと確認したかどうか不安になって二重三重にチェックするといった非効率な作業がたくさんありました。その上、業務完了後も、きちんと支払いができているか、本当にミスはなかったかといった不安が消えるわけではありません。私たち経理担当の心的負担も決して小さいものではありませんでした。

導入の決め手

唯一無二の利便性と手厚いサポートで
「NTTデータしか考えられない」

TetraBRiDGE®︎導入の経緯について教えてください。

白野さん当社は営業所が多く、取引銀行もそれぞれ異なるため、支払い業務の複雑さにも課題がありました。そこで、NTTデータの「BizHawkEye®︎」というシステムを利用して支払い業務の効率化も進めていました。電子請求書とBizHawkEyeを連動させた「TetraBRiDGE®︎」がリリースされたという記事を日本経済新聞で見つけまして。これなら、電子請求書の受け取りから支払管理、さらに決済までをすべて自動化できるぞと。すぐに取引先の銀行に問い合わせ、NTTデータにも正式に導入のご相談をさせていただいたという経緯になります。

渡辺さん当然、債務管理システムなどの経理DXサービスをいくつか検討しましたが、複数の金融機関との取引を同一インターフェイスで一元管理できるマルチバンクシステムは、多くの決済システムを手掛けているNTTデータにしか提供できない利便性です。その上、システムベンダーとしての信頼感にも唯一無二のものがあります。「どのシステムを導入するか」といった点では、ほとんど悩みませんでしたね。

導入のサポート面で印象に残っていることはありますか。

白野さん私たちにDXの知識やノウハウはありませんから、信頼できる外部の専門家を見つけられるかが重要です。その点、NTTデータのご担当者には、導入に際して改善点や要望を丁寧にヒアリングしてもらいました。そのような真摯な姿勢のおかげで、当社も安心してお任せすることができました。たとえば、我々建設業界にとって重要な支払い手段である「でんさい」での決済フローなど、カスタマイズの要望にも柔軟に応じていただき本当に助かりました。

中島さん私は、TetraBRiDGE®︎の導入時には育休をいただいていました。ですので、お打ち合わせなどに参加させてもらうようになったのは、システム導入後のアフターフォローからになります。その初めての会議から、担当の方々のお気遣いもあり、全く違和感なく溶け込むことができました。育休からの復帰後、NTTデータに対する社内の全面的な信頼感をひしひしと感じていたのですが、担当の方々の手厚いサポートに実際に触れてみて「なるほど」と納得しました。

導入の効果

ミスなくクリアで安心できる支払い業務が
他業務の非効率を見直すきっかけに

TetraBRiDGE®︎は、請求書のデータ化と一緒に進めることで、請求書の受領から決済までがシームレスになり、導入効果が最大化されるシステムです。すでに請求書のデータ化が進んでいた貴社では、請求書のデータ化を含めてどんな効果を感じていますか。

渡辺さん当社で処理するほぼ全ての請求書がデータ化され、支払い業務がTetraBRiDGE®︎経由となり、この業務フローにかけていた入力や確認作業はほぼゼロになりました。その効果は言うまでもありません。またこれまでは、決済の進捗状況の確認に手間がかかる上、お金の動きが反映されるまでにタイムラグがあったのですが、TetraBRiDGE®︎はスムーズかつほぼリアルタイムに確認できて非常に便利です。まだ使い始めたばかりですが、クリアで安心できる支払い業務の価値を改めて実感しています。

中島さん育休前は、各銀行のインターネットバンクに都度ログインして送金し、本社と営業所間の資金移動にも多くの手間をかけていたのですが、復帰してみるとそれらの業務が一掃されていました。あまりに簡単すぎて「本当にこれでいいんでしょうか?」と渡辺主任に何度も確認してしまうほどでしたね。以前は、仕事が終わってもどこかに不安が残りましたが、そんな心的負担からも解放された今は、退社後すぐに気持ちを切り替えて子供のお迎えに行けるようになりました。仕事と育児の両立といったワークライフバランスにおける効果も小さくないと思います。

導入による間接的な効果や新たな発見などはありましたか。

渡辺さん手形と同様、建設業界には「相殺」という慣例が残っています。これは、お互いに買い手でも売り手でもある企業同士が、それぞれの債権債務を相殺することで資金の移動を抑制するような仕組みです。ただ、資金の移動がこれだけ簡単かつクリアに行える今となっては、相殺のための業務フローの方が非効率だと気づきました。今はこの相殺への対応を取り止めたため、よりシンプルな業務フローを確立しています。

中島さんこれまでは、目の前の業務に対応するだけでいっぱいいっぱいだったのですが、TetraBRiDGE®︎導入で支払い業務が自動化された今は、前々から気になっていた経費精算の精度向上などにも取り組んでいきたいという気持ちが生まれています。このように他業務に目を向けられるようになったこと自体、大きな前進かもしれません。浮いた時間と心に生まれたゆとりを有効に活用し、会社のさらなる改善につなげていきたいです。

今後の展望

クラウドサービスならではの機能拡張に期待
積極的な外部活用で時代を先取りできる企業へ

今後のTetraBRiDGE®に期待することを教えてください。

中島さんすでに取り組まれているとのことですが、対応可能な金融機関とでんさいの拡充には、引き続き力を入れていってもらえたらと思います。そうすることで、かつての私たちのように目の前の業務に忙殺されている各社の経理担当の方々の力になってあげてほしいですね。

渡辺さん中島さんをはじめ、経理担当者たちから現時点でも大いに喜ばれているわけですが、TetraBRiDGE®︎はクラウドサービスなので、今後もさらに機能が拡張されていくと思います。私たちにとってより利便性の高いツールに発展していくことを期待しています。

白野さん経理担当者のゴールは決算書を作ることです。当社のお金の動きのほとんどをTetraBRiDGE®︎が把握しているので、こうしたデータを決算書へ落とし込むための便利な機能などが付加されていくとうれしいですね。

最後に今後の展望をお聞かせください。

渡辺さん中島さんのような育休取得者に加え、退職者や短時間労働スタッフも増えるなど、会社の在り方も時代の流れとともに変わってきました。その分、一人一人の業務負担は以前に比べて増加傾向にあると思っています。各種DXツールを上手に活用することで業務負担の維持や軽減につなげ、会社の競争力と働きやすい職場環境の両立を目指したいです。カンエツは意見や提案が受け入れられやすい土壌のある会社なので、NTTデータさんにもご相談をさせていただきながら、今後も積極的に自社の業務改善に努めていければと思います。

白野さん人口減少社会に突入し、これだけDXの必要性が叫ばれている中、建設業界も後れを取っていては生き残れません。課題を解消できる方法があればどんどん試してみるのは、建設現場を快適にするための方法を模索する当社の事業スタンスと共通する部分があります。しかし繰り返しになりますが、DXやデジタル領域は、私たちにとって専門外。これからも企業DXの専門家であるNTTデータさんのお力をお借りしながら、時代を先取りするような選択ができる企業でありたいと考えています。


株式会社カンエツ

事業内容建設現場などで使用するツールの「販売」と「レンタル」。また、安全施設やイベント会場などの設置・撤去といった「工事施工」も手がける

本社所在地新潟県新潟市

https://k-kanetsu.co.jp