導入事例

15年間で徐々に膨らんできた経理業務を一掃!
「人にしかできない業務」に集中できる環境へ

株式会社ピーオーエス様ビルメンテナンス業受領請求書数 約50件/月

株式会社ピーオーエス様 監査役・樋口織絵さんの写真

東京・赤羽の地でビルメンテナンス業を展開する株式会社ピーオーエスは、今年で創立40周年を迎える老舗企業です。清掃サービスに加え、「汚れのコンサルタント」としてクライアントの衛生面をトータルサポートしており、この15年で売上は3倍に膨らんだといいます。しかし、バックオフィスの体制は15年間ほぼ変わらず。そんな同社がTetraBRiDGE®︎の導入後どう変わったのでしょうか。担当の樋口織絵さんに伺いました。

株式会社ピーオーエス様
監査役・樋口織絵さん

POINT

導入前の課題
15年前から会社の売上は3倍、
従業員は5倍に膨らんだが、
バックオフィス業務に対応する体制や
方法は据え置きのまま。
たった一人の担当者の負担だけが
大幅に増加していた。
導入の効果
請求書由来の支払いはもちろん、
給与振込や「仕訳サポートオプション」
の活用で帳簿記録
までの業務が大幅に効率化。
「人にしかできない業務」に人材を
配置する未来志向の会社へ。
*給与の振込については、全銀ファイル伝送で対応

導入前の課題

メンテナンス業のメインは清掃スタッフ
バックオフィスへの投資には担当者も尻込み

まずは貴社の事業について教えてください。

樋口さん当社は東京・赤羽の地で1985年に創立、90年に設立し、以来変わらずビルメンテナンス業を提供しています。中でも強みとしているのは食品工場やスーパー、飲食店といった「食」に関わる分野へのサービス展開です。また、例えばダクトやエアコンの効きが悪いといったお困りごとに対し、その原因を突き止めて適切なサービスを提案するような「汚れのコンサルタント」としての活動にも注力しています。

コロナ前後で社会の衛生意識が大きく変化しました。清掃業界のビジネスにも影響はありましたか。

樋口さんコロナ禍には、それまで当社のメインのお取引先だった飲食店が軒並み休業となった半面、スーパーや食品工場などのお客様からの引き合いが増えました。売り上げ的にはそこまで大きな変化はありませんでしたが、飲食店に比べると大規模かつ難易度の高い依頼が多くなった印象です。そのため、パートナー企業と連携して対応するなど、提供するサービスの内容には変化がありました。この時期に出会ったお客様とのお付き合いは、飲食店のお客様が戻ってきた今もなお続いています。

清掃業界も人材の確保や省人化が課題になりそうです。そうした観点からも業務効率化が求められていると思いますが、業界のDXの進捗はいかがでしょう。

樋口さん業界全体として遅れがちだと思います。近年になり、請求書のやり取りをデータで始めた大手企業を見かけるようになったというくらいで、現場作業は相変わらずほとんど全てが人の手によるアナログ作業です。当社では、恥ずかしながらバックオフィス業務を含めて、全くと言っていいほどDXは進んでいませんでした。

そんな貴社がなぜTetraBRiDGE®︎を導入することになったのでしょうか。

樋口さん当社では、経理も総務も人事も採用もすべて、私と2人のパートの計3人で行っています。中でも、請求書の受領から、会計システムへの入力、支払い、給与の振り込み、それらの仕訳作業といった大部分の経理業務は、私一人で対応していました。入社当時の15年前と比べると、売上は約3倍、従業員は約5倍に膨らんでいますから、私の業務負担も当時と比べるとかなり膨らんでいました。ただ、清掃会社のメインは清掃スタッフですから、バックオフィスに投資していいものか悩みました。当社の社長に相談したところ、「人は人にしかできない業務に。ツールに替えられる業務はぜひツールで対応しよう」と背中を押してくれたのです。

導入の決め手

TetraBRiDGE®︎のサービスには無駄がなく
オプション利用でさらに充実の仕様に

TetraBRiDGE®︎導入までの経緯を具体的にお聞かせください。

樋口さん社長がツールの導入に前向きであったため、私と社長の2人で昨年10月に東京ビッグサイトで行われていたDX関連の展示会に参加しました。自社の課題解決につながるソリューションを探していたところ、NTTデータのTetraBRiDGE®︎と、もう一社のツールを選び出し、両社のご担当者に後日、直接サービスの内容についてご説明いただきました。

最終的にTetraBRiDGE®︎を選ばれた決め手はなんだったのでしょうか。

樋口さんTetraBRiDGE®︎には、不要なサービスがなく、当社の課題をピンポイントで解消してくれることがわかりました。請求書データを一元管理する「Bill One」との連携により、データの取り込みから支払いデータの自動生成、振り込みまで、手打ち作業なしでワンストップで完結できます。しかも、取り込んだファイルを銀行に送信する形で給与振り込みに対応でき、仕訳業務に対応するオプションもありました。コストについても一律でこれだけと、最初に提示してくれたのが好印象でした。もう一方のツールは、当社にとって不要なサービスがセットになっていました。たとえば、給与計算は社労士さんにお願いしており、会計ソフトも事務所指定のものを使用しているため不要だったのですが、それらも含まれた一括プランしか選べなかったことがネックになりました。

導入のサポート面で印象に残っていることはありますか。

樋口さん実際に利用を開始するには、取引銀行の方での手続きも必要になり、そこは自社で対応しなければなりませんでした。その手続きで戸惑うことが多かったのですが、わからないことがある度にNTTデータのご担当者に確認させていただきました。その時期は、ほぼ毎日電話していた記憶があります。本来なら業務外であろうこともわざわざ調べて教えていただくなど、親身に寄り添ってサポートいただいた印象です。「導入に至るまでにNTTデータの方々が提供してくれたこうした対応もTetraBRiDGE®︎の付加価値だよね」という会話は、当社の社長ともよく交わしています。

先ほどのお話にもあった「仕訳サポートオプション」についてはいかがでしょう。

樋口さん請求業務や給与の支払いが終わった後、その取引履歴を帳簿に記録する仕訳業務ですが、当社ではこの業務もこれまでは私が手入力で対応していました。業務負荷が非常に大きいというわけではありませんが、電話対応などで作業を中断するとミスが起きやすいため、かつては時間外など邪魔されないタイミングをわざわざ捻出して対応する必要がありました。これが今は送られてきたCSVファイルを読み込むだけです。タイミングを選ぶこともなく、何かの業務の合間に対応できるようになりました。

業務フローのBefore/After図:手作業中心の経理を、Bill OneとTetraBRiDGE連携で電子化・自動化して工数とエラーを削減

導入の効果

月に計約1日分の業務の自動化を実現
浮いたリソースで会社の未来作りを

導入から半年。およそどのくらいの業務効率化につながったのでしょうか。

樋口さん請求業務と給与振り込みおよびその仕訳業務は、一度にまとめて行っていたわけではなく、1日10分、30分、1時間など、毎日少しずつ作業を積み重ねて対応していました。この時間を合わせると、大体月に1日分(8時間)程度の労働時間にはなっていたと思います。これが今や月に30分ほどの時間しかかからなくなり、打ち間違いなどの不安からも解放されました。たった半年ですが、もう以前のやり方には戻れないと思います。

その浮いたリソースを、今は「人にしかできない業務」に充てているわけですね。

樋口さんはい。清掃業界の人手不足はやはり深刻ですし、本社のある東京の最低賃金の上昇がビジネスを圧迫している側面もあります。こうしたことに対応するため、都外の拠点確保と現地での採用活動を強化しており、そこに私の力を注げるようになりました。また、パートナーとの協業機会が増えていることもあり、その最適なバランスを見直すなど、当社の未来を見据えた動きに注力しています。

そのほかにTetraBRiDGE®︎の導入による新たな発見などはありましたか。

樋口さんバックオフィス業務への投資を悩んでいた私でしたが、ツール導入の提案は社長だけでなく、一緒に働くスタッフの皆が歓迎してくれました。会社の仲間たちが私の業務の大変さを理解してくれていたと感じることができて、心が軽くなりました。実際、導入後は業務中の顔つきが全然違うと同僚から言われることもあります。会社として最先端機器や仕組みの導入に前向きであることや、その意思決定のスピードも当社の強みであると改めて実感したところです。

今後の展望

積極的な外部活用でリソースを確保し
清掃業界のイメージを変える動きを加速

今後のTetraBRiDGE®に期待することを教えてください。

樋口さん請求と給与の支払いはワンストップで対応できる。となれば、法人税をはじめ各種税金の支払いにも対応できるようになって、支払い業務は全てTetraBRiDGE®︎で完結できるのが理想です。国や行政相手の連携には難しい課題があると伺いましたが、NTTデータさんならそこを飛び越えられる可能性があるのではないかと期待しています。

こうしたDXツールの活用やNTTデータなどとの外部連携についてどう考えていますか。

樋口さんこれまでDXやデジタルに対するハードルをわけもなく高く感じている部分がありましたが、実際に使ってみると、むしろこれまでの手作業の方がよっぽど大変だったと気づかされました。それでいてスピードや正確性は格段に高まるわけですから、こうしたツールは今後もどんどん取り入れていきたいです。また、そのおかげでNTTデータのご担当者のようなスペシャリストとの繋がりができ、私たちが疎い分野の相談相手が身近にできたこともとても心強く感じています。実際、CSVファイルの扱い方など、業務とは関係ない知識やノウハウをお教えいただく機会もありました。

半年前の樋口さんと同じように経理業務で苦しんでいる方には、どんなメッセージを送りたいですか。

樋口さんかつての私は「自分が頑張ればなんとかなる」という状況から脱却できずにいたわけですが、その労力をより有意義に使えている今振り返ると、あの頑張りが会社にとって最善だったかは分かりません。体と時間を使って稼ぐには限界がありますし、将来の引き継ぎなども考えると、誰かが膨大な業務を抱えていることはリスクにもなります。同じような状況で悩んでいる方がいたとしたら、頑張りすぎない環境は割と簡単に作れるということを教えてあげたいですね。

最後に、外部の力も活用した上で思い描く貴社の将来ビジョンをお聞かせください。

樋口さん清掃業界には、働けど働けど稼ぎが少ないなど、ネガティブなイメージも少なくないと思いますが、適切な外部活用によって商品価値を理解してもらうことにリソースを割き、業界のイメージを一掃していきたいと考えています。今はどこの業界も人手不足ですから、これまで社内で対応していた清掃業務をアウトソーシングするという企業も増えるのではないでしょうか。そうしたニーズに対応できるよう、これからも当社の強みを磨いていきたいです。こんな将来ビジョンに向けて時間を使えている今は、オンもオフも毎日ハッピーです。


株式会社ピーオーエス

事業内容創立40周年を迎えた老舗のビルメンテナンス会社。食品工場やスーパー、飲食店など「食」に関わる企業店舗の清掃・衛生管理に強みをもつ。

本社所在地東京都北区

創業1985年10月

http://www.pos-web.co.jp